卒業生の活躍を出身校の先生から聞いて志望しました。今はICUを含む透析およびシャントエコー検査を担当。30分に1度は血圧をチェックし、顔色などからも体調を判断しながら進めています。学校でも基本は習いましたが、入職後に一から丁寧な指導を受けることができました。さまざまな先輩スタッフからアドバイスがあり、私が困った様子だと離れたところにいても察知して「大丈夫?」「ガーゼを取ってこようか」などとフォローが入ります。それが心強く「私も早く一日前になりたい」というモチベーションにもつながっています。
大切にしているのは患者さまとのコミュニケーションです。頭痛、キズが治りにくいなど、ささいなことにも配慮がしたいからです。また血管に透析針を入れる際、親しい人間関係があれば体がこわばることなく、リラックスしていただけます。まだまだ経験の浅い私は、子や孫に向けるような患者さま方からの温かい目線や「上手になったね」といった言葉に助けられる毎日です。今後は透析針を入れるスキルの向上に努めます。角度に工夫して痛みの軽減をはかるなど、少しでも透析を受けていただきやすくするのが目標です。
まだ子どもたちが小学生だったころ、仕事と家庭の両立を大切にできる職場を探していて、曽根病院への転職を決めました。定時で気持ちよく帰宅できる雰囲気があったからです。透析業務は未経験でしたが、先輩方の指導が親切丁寧で、まさに手取り足取り。私自身も好奇心旺盛なタイプなので、先輩方の目配りと配慮に支えられ、壁を感じることなくスキルを身につけていくことができました。今は私が目配りする側です。この職場では、助け合うのが暗黙の了解。先輩方が大切にしてきた職場の雰囲気が自然に受け継がれていると感じます。
学ぶ意欲への応援が手厚く、新しい知識、知恵、工夫などを現場に取り込めるのも、やりがいにつながっています。とくに有意義なのが、透析学会への参加です。特殊な症例の発表、多くの医療機関に共通する課題などについて聞くことができ、透析針が抜けやすいケースや認知症の方への対策などを現場に取り入れてきました。今後は患者さま向けの勉強会にも参加するなどして知識と経験を広げ、地域に貢献することが目標です。透析業務の未経験者が育つのはもちろん、経験者ものびのびと力を発揮できる職場なのではないでしょうか。